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小顔の治療

小顔治療の概要

咬筋(エラ筋)が大きく肥大すると、顔が大きく見えます。
それでは、なぜ顔が大きく見えるようになるのでしょうか?咬筋がエラについているからです。
それでは、咬筋を大きくする原因は何でしょうか?歯ぎしりや食いしばりです。
歯ぎしりや食いしばりは、無意識の筋トレによって咬筋を大きくしてしまうからです。
食いしばりや歯ぎしりが原因で、下あごの舌側にできる骨の隆起(下顎骨隆起)は、クレンチングやブラキシズムの間接的、簡便な診断方法です。さっそく鏡で、口の中の舌側を観察してみてください。

小顔にするための治療方法

小顔にするための治療方法には、咬筋を小さくする方法とエラの骨を小さくする方法があります。
非外科的な治療方法として、

1. 咬筋を大きくしてしまった、歯ぎしりや食いしばりの生活習慣の是正や指導

2. マウスピース療法(咬合挙上)

3. 顎関節症治療

4. 筋肉の緊張をおこすような生活習慣の軽減

5. 咬筋のマッサージや鍼灸治療

6. 咬筋の温湿布

7. 咬筋の音波療法

8. 咬筋の高周波治療

9. 筋弛緩剤などの内服薬

による治療があります。
そして、最近ではもっとも簡易的で、副反応や副作用が少なく、症状の緩和が確実なニューロトキシン注射療法(ボトックス®)があります。
一方、大きくなった咬筋に対しておこなう外科的治療方法には咬筋切除療法(Obwegeser-Beckers法)があります。この手術方法はエラ削りと違い、骨を削らないで、筋肉(咬筋)を削ります。
現在では一般的な方法とは言えませんが、ボツリヌス製剤の効果が実証されるまでの1990年くらいまで美容外科では一般的な方法としてエラ削りとともにおこなわれた手術術式です。

外科的な方法と非外科的な方法の、メリットデメリットについて記します。
ボトックスなどの保存療法(非外科的療法)は繰り返し治療が必要な点で外科的治療法に劣ります。

一方、外科的治療法は開口障害(手術後にお口が開きにくい)、切除筋の廃用萎縮の予測性(削った筋肉がどれくらい縮まるか、またはなくなってしまうかの予測)顔面神経麻痺、耳下腺管の損傷など術後併発症の点で保存的治療に劣ります。

大きい顔の症状

咬筋(エラ筋)の大きさ、太さ、フェイスラインの乱れ、しもぶくれ、顎が大きい、顎がだるいといった症状が顔が大きい典型的な症状です。
咬筋や側頭筋は歯ぎしりや食いしばりが原因で大きく、太くなります。
咬筋や側頭筋が大きくなると顔が大きくなります。また、筋肉の代謝が悪いと、朝起きた時に顔がむくんだり、しもぶくれになったり、あごのコリによって、しもぶくれの顔や太ったような顔になります。
小顔治療は咬筋(エラ筋)や側頭筋が大きくなってしまった原因を探り、適切に顔を小さくすることが治療のポイントです。

小顔の効果

  • 顔が小さくなる
  • フェイスラインが整う
  • 顎がすっきりする
  • 顎のだるさがなくなる
  • メイクが楽しくなる
  • 鏡を見ると幸せになる

手術に代わるダウンタイムが少ない治療として患者様のメリットは大きいと言えます。

小顔治療に必要な解剖学

大きい顔の主な原因と言える咬筋は顔面にある筋肉の中で骨格筋です。咬筋は浅層、深層の2層構造です。
この2層は筋膜によって隔たれています。
浅層咬筋は頬骨弓前方2/3から始まり、下顎角部に垂直に向かい、下顎骨下方にある咬筋粗面に付着し、一部は内側翼突筋とスリングを形成し分離して停止します。

深層咬筋は頬骨弓後方2/3から始まり、縦下方に向かい一部は下顎骨外面咬筋粗面に付着し、一部は内側翼突筋とスリングを形成します。顔の中を垂直に走る筋肉と言えます。
咬筋の支配神経は三叉神経第三枝、咬筋神経です。また、その内部は顔面神経が走行し、下手な注射は顔面神経麻痺をひきおこします。

小顔に導く治療計画

大きくなってしまった顔の筋肉を細くするための注射は、筋肉の走行や分布、小顔になるためのツボを押さえて注射をする必要があります。小顔にすると言っても、日常生活の食事や会話の支障にならないような注意が必要です。
咬筋は噛むための筋肉であり、閉口筋です。お口を閉じるため、噛みしめるため、咬合力を発揮するための筋肉です。左右の両側の筋肉が同時に動く体の中でも特殊な筋肉です。また、側頭筋や内側翼突筋と連動して動きます。

咬筋は浅い層と深い層の2層に分かれていて、筋肉特有の膜(筋膜)によってそれぞれの筋肉が分離されています。この筋膜の存在は注射をおこなう上でとても重要です。

担当するドクターは咬筋の分布状況、走行を理解して注射をしなければ、小顔になりません。見た目症状、整容的な治療は、肥大した咬筋による大きな顔、エラ張り、フェイスラインの形成、をえらぼととして改善します。使用するBTXは濃度(薬剤の濃さ)に依存的(比例的)な薬剤ですから、濃いほどよく効きます。

小顔治療のポイント

えらが張ってしまい、小顔の改善に適したBTX濃度を用いることが、治療を成功に導くカギになります。
肥大した咬筋による大きな顔、エラ張り、フェイスラインの乱れ、「えらぼと顔」などの見た目症状の改善は、顎コリ症状の緩和、顔コリ症状の緩和、くいしばり改善、歯ぎしりの予防、ブラキシズムやクレンチングの改善、MPD(myofacial pain dysfunction)症状などの機能的な口腔習癖(TCH)に対しておこなう治療とは異なる濃度の薬剤を使用し、異なる治療方法が必要です。

カンファークリニックでは、小顔を希望する患者様の症状、ご希望、状態に応じた治療方法を使い分け、患者様に適した治療方法をおこなっています。

基本的なことですが、例えば、女性の筋肉の量は男性に比べて少ない場合が多く、副作用の発生をなくすために、女性に対する治療は男性に対する治療の薬剤濃度とは異なる濃度、組成、薬剤を適応しています。

小顔治療の場合は、深層咬筋の機能性は維持して、噛むための障害をなくすために、浅層咬筋に対する治療をおこなうこともできます。
また、顔の大きさの状態によっては、咬筋起始部への注射も有益な場合があります。

小顔治療の流れ

1. デザインと刺入点の把握

咬筋(エラ筋)の図示をおこない、注射液が目的の筋肉以外への漏出を防ぐ。
小顔専用に描いた図示のもとに、最も効果的な注射位置を決定する。

2. 注射部位のマーキング

注射に際して安全な領域を図示する。

1. 口角と耳珠の下縁のライン(咬合平面、耳下腺導管の回避)
耳下腺は「おたふくかぜ」の時に腫れる唾液腺である。唾液を作る機能があり、耳下腺に注射液が漏れると、口が乾き、ドライマウスの副作用を併発する。

2. 下顎角からオトガイ結節まで下顎骨下縁のライン(咬筋停止部)
小顔に最も必要なフェイスラインである。エラの中央部分から角まできれいなフェイスラインになるための決定的な部位である。目的の部分以外に注射液が漏れるとタルミやしわを併発する

3. 下顎頭(関節頭)から下顎角まで垂線のライン(下顎枝後縁)
咬筋(エラ筋)筋肉の後方限界の境目になる。この部分より後ろへの注射や注射液が漏れると、肩こりや口渇、首のしわの原因になる。

4. 咬筋の前縁のライン
患者様には奥歯で咬みしめて頂き、咬筋(エラ筋)の盛り上がり(力こぶ)を確認でき、咬筋の前方限界部分を把握することが出来る。この部位は小顔や小さなアゴの整形に大切な部位である。

5. 咬筋の後縁をマーキング(下顎枝後縁)
咬筋の後縁をマーキングする際も患者様に奥歯で強く咬みしめて頂き咬筋の盛り上がり、膨らみを把握する。咬筋の後縁をマーキングし、注射に必要な咬筋(エラ筋)の後方限界線を把握する。

四角に囲まれた線の中が咬筋の筋腹の安全域である。この中で、小顔に導くために必要な力こぶの位置は個人差がある。患者様の症状と注射する部位、咬筋の位置を再度確認し、もっとも咬筋が張りだす位置と×印がおおよそ一致を確認し、小顔効果を最大限に発揮する効果的な注射に努めている。

3. 冷罨法と表面麻酔

注射に先立ち、痛みの軽減のために注射する部に表面麻酔をおこなう。
表面麻酔はクリームのタイプの軟膏とシールのタイプのテープを併用している。
ダブルの表面麻酔で針を刺す時の痛みはない。また、注射する部分をアイスパックで冷やし、内出血の予防をおこなっている。

4. 消毒

注射する部分の術野の消毒を行う。薬剤の効果を最大限に発揮させるため、アルコール消毒は控えている。
※消毒薬にアレルギーがある患者様は事前にお申し出ください。

5. 刺入、注入、注入深度について

切れが良く、痛みが少ないため、針のカット面は上向きする。マーキングした5ヵ所に各0.2mL(5単位)ずつ合計1mL、25単位の注射をおこなう。(症状や筋肉の状態などにより使用する薬の量や濃度は適宜増減しています。)
使用する針は30G、13㎜を使用する。刺入する角度は皮膚に対して90°を保持する。
患者様には、奥歯で咬みしめてもらった状態で刺入する。注射する際はマーキングした部位の咬筋をしっかりと把持する。

刺入深度は患者様によって個体差があり、深度の基準は使用する針によっても異なる。おおよそ13㎜の針を使用する場合は、咬筋の浅層と深層に到達することが出来る。咬筋は、筋膜という膜によって隔たれており、深層、浅層の2つの層に分離している。

BTXが、両方の層に均一に奏功するように、それぞれの層に打ち分けて注入することが大切である。
針をいちばん深く差した部位(深層)と針を6㎜ほど抜いた部位(浅層)で注入して、均一的な注射に努めている。

6. 冷罨法

注射治療後は患部を冷やすことで、内出血の予防や、痛みの予防に効果がある。

咬筋小顔注射に際して注意する解剖組織

■ 顔面神経下顎縁枝
■ 顔面動静脈
■ 耳下腺導管
■ 耳下腺

カンファークリニックの美容歯科診療